※本記事の価格は2025年の取材時点のものです。最新の価格は店舗公式をご確認ください。
名古屋市中区・伏見にある「知多家 本邸」で、京丹波高原豚のしゃぶしゃぶをいただきました。
上品な甘みと旨みが広がる豚肉を、落ち着いた空間でゆっくり味わえるお店です。“豚を食べつくす”をテーマにした専門店ならではの、こだわりのしゃぶしゃぶと創作料理が楽しめます。

扉を開けると、木の温もりに包まれた、落ち着きのある空間が広がります。 カウンター席や個室を中心とした造りは、接待や記念日など特別な日にもぴったり。 それでいて、肩肘張らずに過ごせる居心地の良さが、心に残ります。

昼はとんかつ、夜はうなぎやしゃぶしゃぶなど、時間帯によって異なる豚料理を楽しめるのもこの店の魅力。 訪れるたびに、さまざまな“豚のおいしさ”に出会えます。
今回はしゃぶしゃぶをいただきましたが、うなぎメニューも人気。 なかでも「うなぎおこげまぶし」は、石焼ごはんの香ばしさと、備長炭で焼き上げたうなぎの旨みが重なり合う名物メニューです。 次回は、名古屋らしさを感じるその味わいも、ぜひ堪能してみたいです。

今回いただいたのは、お出汁しゃぶしゃぶ「豚を食べつくす専門店の創作コース」です。
京丹波高原豚の肩ロース・バラ・モモを、旨みたっぷりのお出汁でしゃぶしゃぶ。 部位ごとの食感や脂の甘みを食べ比べながら、素材の良さをじっくり味わえます。 前菜の6種盛りや、うなぎを使った一品料理とご飯もの、最後は季節のアイスで締めくくる、贅沢なコースです。

コースの目玉は、京丹波高原豚を特製出汁でいただくしゃぶしゃぶ。 ロース、肩ロース、バラ肉に加え、自家製の豚つくねまで食べ比べできる、まさに“豚を味わい尽くす”内容です。 部位ごとの違いを楽しみながら、出汁の香りとともにじっくり味わえる構成になっています。

今日のコースは、前菜6種(なごばんざい)から始まり、 京丹波高原豚のしゃぶしゃぶや天ぷら、焼きおにぎり、季節のデザートまで楽しめる内容。 素材の魅力を引き出す、やさしい和のコースです。

最初に運ばれてきたのは、「なごばんざい6種盛り合わせ」。 木箱に丁寧に収められた小鉢たちは、旬の食材を使った彩り豊かな前菜。 艶やかなサーモンはしその葉に映え、目にも鮮やか。 それぞれが個性を放ちながらも、全体として美しく調和しています。 ひと口ごとに、心がほどけていくような—そんな穏やかな時間のはじまりです。

店内の一角に掲げられた、ひときわ目を引く光の看板。 「極薄で削り出し 0.01mm」 指宿産の鰹節を扱う専門店として、ここでは“だし”がただの調味料ではなく、料理の土台として丁寧に扱われています。

透明なケースの中で、乾いた鰹節が静かに削られていく。
内部にはピンク色の鰹節がふんわりと積もり、削りたてならではの軽やかさと香ばしさが、空間にやさしく広がります。

木箱にふんわりと盛られた、削りたての鰹節。
箸でそっとつまむと、空気を含んだ薄紅色のひとひらが、ふわりと舞うように揺れます。

「なごばんざい」には、お好みで鰹節をかけていただくのが知多家本邸流。 削りたての鰹節をふわりとのせれば、ひと皿に奥行きを与えてくれます。 素材の味を引き立てる、ひと手間の美しさを感じる瞬間です。

続いて、本日の一品料理で出されたのが、うなぎと季節野菜の天婦羅。 衣は軽やかで、揚げたての香ばしさがふわりと立ちのぼります。 うなぎの旨みと野菜の甘み、それぞれの持ち味が引き立ち、豚料理だけにとどまらない多彩な味わいを堪能できます。

しゃぶしゃぶには、削りたての鰹節でとった一番出汁を。
銅鍋の中、ふわりと盛られた鰹節が網の中でゆっくりと湯にほどけ、 立ちのぼる湯気とともに、やさしく香りが広がっていきます。 じわじわと染み出す旨みは、出汁そのものに奥行きを与え、 京丹波高原豚の甘みや、季節野菜の滋味をより深く引き立ててくれます。

さて、いよいよしゃぶしゃぶをいただきます。 銅鍋の出汁が静かに湯気を立て、卓上にやさしい香りが広がります。

まずはロースから。薄紅色の肉を一枚、箸でそっと鍋にくぐらせると、 出汁の熱に包まれて、ふわりと白くほどけていきます。

箸で引き上げたその姿は、湯気をまといながら、しっとりと艶やか。 口に運べば、やわらかな食感とともに、脂の甘みがふわりと広がり、 出汁の旨みと重なって、思わずため息がこぼれるような味わいです。

鍋の中では、たっぷりの野菜ときのこ、そしてふっくらとしたつみれが、 静かに湯気を立てながら、ゆっくりと火を通されています。 新鮮な野菜の甘みがじんわりとスープに溶け出す中、 箸で持ち上げられた一枚の豚肉が、今まさにその中へと沈もうとしています。

知多家本邸特製のごまだれも間違いないおいしさですが、今回は白ポン酢でいただいてみました。 そのまろやかさとやさしい甘みに、思わず驚き。 つんとした酸味はなく、口当たりはとてもやわらかで、素材の旨みをふわりと包み込むような味わいです。

ごまだれと白ポン酢(お出汁で薄めていただきます)には、 お好みでにんにくや柚子胡椒を添えるのもおすすめ。香りや辛みがアクセントになり、また違った表情が楽しめます。
ごまだれのコクのあるまろやかさと、白ポン酢のすっきりとした爽やかさ。 どちらも豚肉の旨みを引き立ててくれる、甲乙つけがたいおいしさです。

薬膳薬味は、お肉で巻いていただくのもおすすめ。 香味野菜の風味と豚肉の甘みが重なり、滋味深い味わいが広がります。 さらに、削りたての鰹節を添えれば、香ばしさと旨みが加わり、 出汁・肉・薬味が調和する、奥行きのあるひと口に。

締めは、名古屋らしく、きしめんで。 幅広の麺が出汁をたっぷりと吸い込み、 もちもちとした食感とともに、しゃぶしゃぶの余韻をしっかりと受け止めてくれます。 最後の一杯まで、地元の味を堪能できる、うれしい締めくくりです。

おっと、うなぎの焼きおにぎりを忘れるところでした。香ばしく焼かれた表面と、ふっくらとしたうなぎの旨みが絶妙に重なり、 コースの終盤に、もうひとつのごちそうがそっと登場します。だし汁をかけていただきます。

締めには、最中アイス。 この日は、さつまいものアイスをサンドしてもらいました。 ひんやりとした口あたりの中に、さつまいものやさしい甘みが広がり、 しゃぶしゃぶの余韻をそっと包み込んでくれます。 最中の皮は、さくっと軽やかで香ばしく、 アイスのなめらかさと絶妙なコントラストに思わず笑みがこぼれます。 最後のひと口まで、丁寧に仕立てられたおもてなしを感じる、心ほどけるデザートでした。

忘年会シーズンには、飲み放題付きのコースもおすすめ。 中でも、下関のフグが味わえる特別コースは人気が高く、 一年の締めくくりにふさわしい贅沢なひとときを演出してくれます。

京丹波高原豚の旨みを味わい尽くすだけでなく、 料理の流れ、落ち着いた空間、そして細やかな心配り— そのすべてが、「特別な時間」をつくり出してくれます。 家族と、友人と、大切な人と。誰と訪れても、きっと記憶に残るひとときになるはずです。
「知多家 本邸」は、京丹波高原豚の魅力を引き出す創作料理の専門店。 落ち着いた空間で楽しむコースは、日常のひとときにも、ちょっとしたご褒美にもぴったり。 ぜひ一度、その味わいと心地よさを体験してみてください。
知多家 本邸
住所:〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄1丁目4-7 パックス伏見 2階
アクセス:地下鉄東山線・鶴舞線「伏見駅」徒歩約5分
電話番号:052-684-4201
営業時間:ランチ 11:00~14:30(L.O.14:00)ディナー 17:00~22:00(L.O.21:00)
定休日:年末年始(その他不定休あり)
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