アフタヌーンティーだけを体験するつもりで、 長良川清流ホテルがどんな場所なのか調べていました。 そのとき、公式サイトで「里山川(SATO-SAN-SEN)」という言葉を見つけました。
長良川の自然や文化を、宿泊を通して味わえるホテルだと知り、 アフタヌーンティーだけではなく、 岐阜という土地そのものを体験したいと思い、泊まることにしました。滞在を通して感じた「岐阜の文化が一本の線になる体験」を紹介します。

ホテルが掲げる「里山川」というコンセプト
チェックインのとき、スタッフさんがこんな話をしてくださいました。「岐阜って、魅力があちこちに点在しているんです。 だからこそ、ここで“まとめて体験できる場所”をつくりたかったんです」
その言葉を聞いた瞬間、 ホテルが掲げる「里山川」というコンセプトがすっと腑に落ちました。自然、文化、食、人の営み──それらがひとつの滞在の中でつながる場所なのだと感じました。

モダンと歴史が響き合う空間デザイン
館内を歩くと、カッシーナのモダンインテリアと、織田信長の家紋モチーフなど歴史的意匠が自然に溶け合っていました。ホテルが大切にしている「上質さと素朴な温かみが共存する世界観」が、空間全体に静かに息づいています。
窓から見える長良川や山々の風景が主役になるよう、引き算の美学で整えられた空間。 その場に立つと、長良川の風景やこの土地の歴史が静かに伝わってくるようでした。

“岐阜の恵みが一度に味わえる”秋限定アフタヌーンティー

窓辺の席に座ると、外の緑が静かに揺れていました。
秋の光がテーブルに落ちて、ティーセットの色がやわらかく映えていました。

長良川清流ホテルの秋限定アフタヌーンティーは、 栗ようかん・かぼちゃタルトなど11種類のスイーツと、 稲荷寿司や岐阜県産地卵の出汁巻き玉子を合わせた“岐阜のお茶時間”です。 揖斐茶など地元のお茶とともに、季節の恵みをゆったり味わえます。
季節の味覚だけでなく、 岐阜という土地の文化や自然が“ひとつの時間”として形になったアフタヌーンティーだと感じました。
岐阜市「長良川清流ホテル」 秋の恵み【栗×かぼちゃ×キャラメル】のアフタヌーンティー | 株式会社ポジティブドリームパーソンズのプレスリリース
地域文化を体験として届ける仕組み
アフタヌーンティーを楽しんだ後は、囲炉裏でつくる五平餅体験へ。

囲炉裏のまわりに並んだ五平餅は、炭火の前でゆっくりと焼かれていきます。

味噌を重ねると香ばしい香りがふわりと広がり、 やさしい甘みが口に広がります。 炭火で焼く五平餅ならではの素朴なあたたかさを感じました。

囲炉裏茶房では、季節に合わせた茶葉ブレンド体験ができます。 煎茶にカモミールを少し、レモングラスをひとさじ── その月にいちばんおいしく飲める組み合わせを、茶師さんが選んでくれています。

木箱のふたを開けて、香りを確かめながら、 自分だけの一杯をつくる時間がとても静かで心地よいものでした。
スタッフは“岐阜のストーリーテラー”

スタッフ一人ひとりが「岐阜・長良川のストーリーテラー(
「実際に地域の生産者様の元へ足を運んで体験したり、

夕食では、岐阜ならではの鮎料理と季節の天ぷらをいただきました。
川魚の香ばしさと、土地の野菜のやさしい味わいが一皿にまとまり、“里山川の恵み”を感じられる内容でした。

湯上りには、百草茶のサービスがありました。
ガラスサーバーから注がれる温かな薬草茶が、体の奥まで静かに染みていきます。
長良川の夜にぴったりの、やさしい一杯でした。
天気が良ければ焚火や花火の体験もありますが、この日は雨でお休みでした。

朝食は、木箱に少しずつ盛られた和の献立でした。
茶碗蒸し、焼き魚、出汁巻き卵、季節の煮物など、やさしい味わいの料理が静かな朝にすっと馴染みます。
長良川の土地で育まれてきた“素朴な朝の食文化”を感じられる時間でした。

味噌汁の湯気がふわりと立ち上がり、 漬物やおかず味噌がごはんの甘みを引き立てます。 静かな朝の空気に寄り添う、やさしい朝食でした。
翌日、リス村で出会った命の温度

長良川の静けさを味わった翌日は、金華山ロープウェイに乗ってリス村へ向かいました。
窓の外には、川と街並みがゆっくりと遠ざかっていき、山の上へ運ばれていく高揚感が胸の奥でふくらみます。

リス村では、手袋の上にそっと乗ってくる小さなリスたちが迎えてくれました。 目の前で一生懸命に食べる姿がかわいらしくて、前日に感じた“里山川文化”が、自然の命としてつながっていくようでした。
長良川清流ホテルが果たす役割──地域の“面”をつくる場所
ホテルは単体で完結するのではなく、 志段見エリア全体へ人の流れを広げていく存在を目指しているといいます。
川遊びやSUP、職人さんの手仕事体験など、 長良川流域の自然と文化に触れられる“面”での体験をつくること。 そのハブとして、旅人と地域をそっとつなぐ役割を担っています。
地域に持続的な活力をもたらし、 旅人には人の温かさを再発見してもらう── 長良川の文化を未来へつなぐ架け橋になっていきたいそうです。

岐阜の魅力が一本の線になった旅
アフタヌーンティーだけでは語りきれない魅力が、このホテルにはありました。 「里山川」というコンセプトのもと、岐阜の自然・文化・食・人の想いが丁寧にまとめられ、 点在していた魅力がひとつの滞在の中で静かに線になっていきます。
岐阜の魅力を“体験という形”で受け取らせてくれる場所でした。


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