1926年築の旧名古屋銀行本店の金庫室を改装した空間で、 夏季限定のかき氷《THE VAULT ICE》が提供されています。
この歴史ある金庫室で夏限定のかき氷がいただけると知り、 “ここでしか味わえない時間” を体験したくて訪れました。
一歩足を踏み入れると、外とは空気の密度が変わるような静けさ。 禁酒法時代のアメリカで人々が密かに酒を楽しんだ “Speak Easy(スピークイージー)”を思わせる雰囲気が漂います。
この特別な空間で、《THE VAULT ICE》を味わってきました。

THE VAULT ICE が生まれた背景
THE VAULT ICE が着目したのは、 “氷”という存在が本来持つ希少性。
冷蔵技術が発達する以前、 氷は限られた季節と土地でしか手に入らない貴重なもので、 一部の人だけが享受できる特別な贅沢でした。
現代では当たり前になった氷ですが、 日本にわずかしか残されていない天然氷の蔵元では、 今も自然の寒さだけを頼りに、 長い時間をかけて氷づくりが行われています。
THE VAULT ICE は、 その希少な天然氷と全国から厳選した旬の果実、 そして旧名古屋銀行本店の金庫室という唯一無二の空間を掛け合わせることで、 “訪れる価値のある一杯”を提案しています。

金庫室に響く、氷を削るやわらかな音
注文が入ると、スタッフさんが静かに氷を削り始めます。 シャリ…シャリ…と響く音が、金庫室の静けさと重なって心地よく感じられます。
このしゃりしゃりとした音が、暑さで火照った体をそっと落ち着かせてくれます。
ふわっと軽い氷に素材の香りを重ねていく手元はとても丁寧で、 仕上げの瞬間は、まるで小さな作品が完成するようで思わず見惚れてしまいます。
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3種類のかき氷を味わいました
VAULT No.00 — THE VAULT ICE(11,000円)
THE VAULT ICE の象徴となる最上位の一杯。 使用されている天然氷は、 日本にわずか7カ所しか残されていない蔵元のひとつ、 日光・松月氷室の氷。 厳しい寒さの中、15日以上かけてゆっくり凍らせることで生まれる氷は、 不純物が少なく、ふんわりとした口溶けが特徴です。

器には御重が使われていて、蓋を開けた瞬間に広がる果実の彩りはまるで宝箱のよう。 そこへドライアイスの演出がふわりと重なり、立ちのぼる白い煙が御重の世界をさらに幻想的に包み込みます。

艶々とした果実の輝きがその中でいっそう引き立ち、見ているだけで幸せになるような美しさでした。
クラウンメロン、シャインマスカット、富士夏媛(ふじなつき)など、産地で丁寧に育てられた旬果が贅沢に重なり、 口に運ぶたびに果実の香りがやさしく広がっていきました。

添えられたソースをかけていただくと、果実の甘さに華やかな酸味が重なり、味変を楽しめます。
溶けかけた天然氷とともに混ざり合う瞬間がとても心地よく、 ひと口ごとに甘さや酸味の感じ方が変わり、味わいが少しずつ移ろっていくのが印象的でした。
VAULT No.01 — Conder Reserve(3,300円)
こちらは 氷の種類を選べます。
・三重美里の氷
・新上高地 安曇野の氷
・南信州 中央アルプスの氷


ベースとなるのは、 THE CONDER HOUSE オリジナルティーとして人気の CONDER TEA。 ルイボスティーに、ライチの華やかな香り、ローズペタル、ペパーミントを合わせた 爽やかな風味が特徴です。

ふんわり濃厚な杏仁エスプーマを重ね、 ライチ・桃・グレープフルーツを彩り豊かにあしらった一杯は、 香り・甘み・酸味のバランスがとても美しく、 食べ進めるごとに味の変化が楽しめます。

氷の中にはベリーコンフィチュールとバニラアイスがそっと忍ばせてあり、 果実の酸味とやさしい甘みがふわりと広がる余韻が心地よく続きます。
選ぶ氷によって、同じシロップでも風味の印象が変わるのも魅力。 やさしい甘さがすっと溶けていき、 金庫室の静けさに寄り添うような落ち着いた味わいでした。
VAULT No.02 — Mango Coconut Lime(3,300円)
こちらも 氷の種類を選べるメニューです。
宮崎県産マンゴーを半玉使った、夏らしい華やかな一杯。 自家製マンゴーシロップを贅沢に重ねることで、 マンゴー本来の芳醇な香りと凝縮された甘みが引き出されています。

ココナッツのまろやかな甘みと、 ライムの爽やかな酸味が重なり、 南国のエッセンスを感じるトロピカルな味わいです。

アクセントのココナッツクランチが心地よく、 繊細な口溶けの氷とともに食べ進めることで、 異なる食感と味わいの変化が楽しめる一杯でした。
この一杯は、南信州・中央アルプスの氷を選びました。 澄んだ口どけがとても軽やかで、 果実の香りや甘さがふわりと広がる上品な味わいでした。

選ぶ氷によって、マンゴーの甘さの広がり方やライムの爽やかさの印象が変わるのも楽しいポイントです。
マンゴーそのものをいただいているようなジューシーさで、マンゴー好きにはたまらない一杯です。
夏らしいトロピカルな風味が広がり、金庫室の重厚な空気との対比がとても心地よく感じられました。
締めにいただく、どら焼きとほうじ茶
かき氷の余韻をやさしく整えてくれる、 小さなどら焼きと温かいほうじ茶。

冷たい氷のあとにいただく温かいお茶は、 体験の最後を穏やかに締めくくってくれます。 金庫室の静けさの中で味わうこの組み合わせが、とても心地よいです。

ミニサイズのどら焼きですが、 サンドされているチーズやパテにも丁寧なこだわりがあり、 この空間でしか味わえない特別な一皿です。
左から順番にいただいていくと、 風味の違いが静かに重なっていき、 ティータイムのひとときがより豊かに感じられました。
まとめ|1926年の金庫室で楽しむ夏の涼
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THE VAULT ICE は、 かき氷という枠を超えた“場所と一緒に味わう体験”。
静かな金庫室で、丁寧に作られたかき氷を楽しみ、 最後のどら焼きとほうじ茶まで含めて、 ひとつの物語のように流れる時間でした。

また来年も訪れたいと思える、気持ちが静かに整っていくようなひとときでした。
開催情報
THE VAULT ICE は、 2026年7月1日〜9月30日の平日限定で開催されています。
会場は CONDER HOUSE 内の「BANKER’S BAR」。 VAULT No.00 のみ事前予約制で、 その他のメニューは当日注文が可能です。
最新の営業情報や予約は、 公式サイトよりご確認いただけます。
公式サイト:The Conder House – TableCheck (テーブルチェック)

開催場所
CONDER HOUSE 地下「BANKER’S BAR」
〒460-0003 名古屋市中区錦2丁目20-25 (旧名古屋銀行本店の金庫室を改装した空間)









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